三浦通信 生垣のいろいろ・花を楽しむ? (2006/10/23号)

生垣に使われる樹木でツツジ科の中では、落葉ものはドウダンツツジが主流で、他の種類はほとんど見ません。ごく稀に山間部でヤマツツジの生垣を見ることがある程度です。
ツツジの生垣で多いのはオオムラサキツツジ、ヒラドツツジ、サツキツツジ、キリシマツツジ(別名クルメツツジ)リュウキュウツツジなどで品種を混ぜて使った生垣を見かけます。ツツジ類は一株で見ても綺麗ですが、列植、郡植となると一層華やかになります。花の時期は4月~6月です。来春美しい花がたくさん付く様にするためには、冬の刈込みは軽く行い花芽を刈り取らないよう注意して下さい。

キリシマツツジの生垣(別名クルメツツジ)
ツツジのカマボコ型の生垣は珍しくありませんが、花の時期には一斉に咲き誇り、花の色が統一されていて素晴らしいものです。

オオムラサキツツジの生垣
花が大きくて、時には株全体を覆って紅紫一色に咲くので、ボリューム感があって見事です。

ヒラドツツジの生垣
花の色を統一して生垣にしているものも見ますが赤紫、白、赤白の絞りなどの花の色を混ぜて、花色を楽しむ生垣です。

サツキツツジの混垣
サツキツツジの品種を混植して、花色を楽しむ生垣です。

庭木と一体化したツツジの混植
自然樹形で仕上げた庭木の根締めに、ツツジ類の混植をほどこした生垣です。ツツジ類だけの生垣と違いボリューム感と花の色調が加味された秀作と言えましょう。

(2006/10/23号 三浦 敢司 著